01出血は量、色、妊娠月数にかかわらず診察を受けましょう
出血は量、色(鮮血だけでなく、茶色や赤黒いおりものも含めて)、妊娠月数にかかわらず病院にご相談下さい。
初期の出血は切迫流産や子宮外妊娠、中期は切迫流・早産、後期では頸管無力症、早産や前置胎盤による出血などが予想されますが、受診をお勧めします。夜間・休日等はお電話でご相談下さい。胎児の心拍が確認できていれば妊娠初期の少量の出血は、しばらく安静にしていただく事を心掛けて下さい。
また、妊娠後期に検診後に下着に少量出血がつくことがありますが、これは内診の刺激による出血なので、その後量が増えてくることがなければ過度なご心配は不要で、次回の検診でお申し出下さい。
02妊娠初期には流産に注意して、過激な運動や過労、ストレスを避けましょう
妊娠4ヵ月頃まではまだ胎盤も未完成で不安定な時期です。流産の原因はさまざまで、胎児側に問題があるケースが多く、やむをえないこともありますが、お母さんの配慮で予防できるものもあります。おなかもまだ小さく、妊娠の実感の薄い時期ですが、はげしい運動や旅行を避け、過労やストレスが多くならないように心掛けて下さい。
過去に流産歴のある人は、医師と相談のうえ、安静入院が必要となるケースもあります。
03切迫流産と言われているが?
妊娠中のおなかの痛みは正常でないと考えられますが、中には問題のないケースもあります。
まずは安静にして痛みが落ち着くかどうか様子を見ます。
痛いとどうしても手がおなかにいきますが、なでる程度にとどめて下さい。
痛みがおさまらない、さらに強くなってきたというときは、必ず病院に連絡して下さい。
ふだんから時々おなかの表面をさわってみて、張っていないときの状態、感触を手のひらで覚えておくとよいでしょう。
04つわりの時期は食べたいものを食べたい時に、の方針で
つわりの時期はまだ赤ちゃんも小さいため、さほど食事や栄養に神経質になることはありません。
食べられるものを、いつでも、食べられるだけ食べるという、わがままで変則的な食生活で大丈夫です。
水分は十分とるように心がけて。時には気分転換を兼ねて外食もいいでしょう。
加熱調理したものはいったん冷ましてから食べると口当たりがよく、においもあまり気になりません。
また、寝起きにおなかがすいてむかつくようなら、枕元に消化のよいクラッカーや果物、飲みやすい物などをおいておくと便利かもしれません。少しお行儀が悪くても効果的なつわり対策です。
05つわりの症状がひどいようなら入院を
全くつわりのない人もいれば、出産直前まで悩まされる人もいて、つわりの症状や時期は個人差の大きいものです。
イライラしたり感情的になりがちですが、安静にしてじょうずに気分転換をはかることが大切。
ほとんどの方が妊娠4ヶ月を過ぎればおさまるものですが、あまりにひどい場合は、入院をお勧めする場合もあります。
環境を変え、安静にして、点滴で水分補給するだけでケロッと治るケースも少なくありません。
06安定期に入ったら歯の検診を受け、虫歯は治療を
妊娠すると虫歯や歯ぐきの病気にかかりやすくなります。つわりがおさまったら歯の検査をうけましょう。
抜歯のときの局所麻酔や通常のレントゲン撮影であればご心配はありません。
抜歯の際の感染予防に抗生物質を飲むように指示がされることがありますが、大丈夫です。
妊娠をきちんと告げてあれば歯科医師も心得て薬を出すはずです。
なお妊娠中に痛むとたいへんだからと、健康な親知らずの抜歯をすすめられることがあるようですが、わざわざ抜く必要はありません。また虫歯の治療に時間がかかるようなら、歯科医師とご相談の上、応急処置のみをお願いする事も有効かもしれません。
07旅行はなるべく近くで疲れない思い出づくりを
旅行に行くなら安定期に入ってから医師にご相談下さい。安定期でも無制限にどこまでいってもかまわない、というものではありません。なるべく近いところが望ましく、ゆったりしたスケジュールを立てて下さい。
交通手段は列車でも車でもかまいませんが、合間に必ず休みを入れることが肝心です。
また、例えばディズニーランドのように大混雑が予想されるような所は出来るだけ避けて下さい。また、お出かけの際には保険証と母子手帳は必ず携帯して下さい。
08便秘は食事と規則正しい排便の習慣で治す
ふだんから便秘がちの方はもちろん、妊娠すると大きくなった子宮に圧迫されて便秘しやすくなります。
まずは繊維質の多い野菜(キャベツ、ほうれんそう、さつまいも、レタス)、こんにゃく、果物、ヨーグルトなどを豊富にとり入れた規則正しい食事と適度な運動を心がけ、毎朝決まった時間に排便する習慣をつけましょう。
朝起きたときに水か牛乳をコップ一杯飲むといいとも言われます。
それで効果がないときは医師にご相談下さりお薬をもらって下さい。市販の便秘薬を服用する場合も、必ず医師、薬剤師にご相談下さい。
09風邪はひき始めの段階でこじらせない
風邪の諸症状、特にせきがひどい場合は流産・早産の誘因になることもありますので何よりまず風邪をひかないよう注意して下さい。もし、かかってしまったらなるべく初期のうちにしっかり治すことが大事ですのでご相談下さい。また、インフルエンザや新型コロナウイルス感染の可能性もありますので、受診する前に必ずお電話にてご相談していただけるようにお願いいたします。
栄養のある食事をとり、ぐっすり眠ることを心掛けて下さい。薬がすべていけないと、がまんしすぎるのはよくありません。医師の指示で有効なお薬を飲みましょう。近所にかかりつけの内科があれば、妊娠中とはっきり告げたうえで診察を受け、薬を処方していただいても結構です。
10風疹やおたふく風邪などの感染症はます医師に相談を
妊娠初期には風疹抗体価検査を行います。そこで免疫があるとわかれば問題ありません。
もし免疫がなければ、特に妊娠初期は人込みに出ないように、また風疹にかかっている人には近づかない配慮が肝要です。おたふく風邪やはしか、水ぼうそうなども小さいときにかかっていればまず心配ありません。
上の子が感染したとか、ご自身でもおかしいなと思うことがあれば、まず電話で病院にご相談をお願いいたします。
11風疹やおたふく風邪などの感染症はます医師に相談を
妊娠中は膣の自浄能力が弱くなっているため、カンジダやトリコモナスといった感染症を起こしやすくなります。
膣内の細菌感染によって前期破水や早産を起こすともいわれています。
またカンジダ膣炎は出産時までに治っていないと、赤ちゃんに産道感染することもありますので、恥ずかしい、めんどうだからと思わずに必ず産婦人科で治療を受けることが重要です。自宅で簡易ビデなどを使って洗浄している人がたまにいますが、場合によってはそれが感染の原因になりますので、必ず医師に相談して下さい。
12自転車やバイクは慣れた人でも控えたい
自転車やバイクに乗るのはやめたほうがいいでしょう。
転んだりぶつかった場合、妊婦さんと赤ちゃんをガードするものが何もないからです。
自転車の後ろに子供を乗せて走っている妊婦さんをときどき見かけますが、とても危険です。
万一転んで打ちどころが悪ければ、恐ろしい胎盤早期剥離を起こす可能性もあります。
13タバコはやめる。できれば夫も一緒にやめる
タバコは百害あって一利なし。控えるのではなくてやめなければなりません。 妊婦さんにも赤ちゃんにもプラスになるものは何一つありません。
また他人の吸うタバコの受動喫煙も問題です。
マンションなど現在の住宅構造は機密性が高く、夫が吸うタバコの煙でも赤ちゃんに悪影響を及ぼすことがわかっています。
妊娠は禁煙の絶好のチャンス。この際、ご夫妻での禁煙をお勧めします。
14動物との過度のスキンシップは赤ちゃんのために慎んで
妊娠中に初感染すると赤ちゃんに障害を起こすことがあるトキソプラズマ症ですが、ひところ騒がれたほど心配はないというのが現在の考え方です。
しかしながら、口移しで食べ物を与えるとか頻繁にキスをするといった接し方は避けて下さい。また糞の始末はゴム手袋をはめてするなど、生まれてくる赤ちゃんとペットの問題も考えたうえで、ある程度距離をおいた接触を心掛けて下さい。
15尿意を感じたらすぐトイレへ行くのが膀胱炎予防の原則
お腹の赤ちゃんが膀胱を圧迫するため、どうしてもトイレは近くなるものです。
しかし終末痛といって、お小水の終わるころにキュッと尿道が痛む場合は膀胱炎の疑いもありますので、痛みや残尿感、あまりに頻繁に尿意を感じる時は受診して下さい。
膀胱炎や腎盂炎は再発しやすいので、以前にかかったことがある場合は特に気をつけて下さい。