産 科 | ・RSウイルス母子免疫ワクチン(アブリスボ) ・百日咳ワクチン(トリビック) |
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婦人科 | ・HPVワクチン(子宮頸がん予防ワクチン)キャッチアップ接種 |
RSウイルス母子免疫ワクチン(アブリスボ)
RSウイルスは世界中に広く分布しており、⽣後1歳までに50%以上が、2歳までにほぼすべての乳幼児が感染するとされています。症状は上気道症状(⿐づまり、⿐⽔、くしゃみ)から下気道症状(咳、呼吸困難、喘鳴)まで様々です。
乳児の細気管支炎やウイルス性肺炎の主な原因であり、特に生後6ヵ月齢未満で感染すると重症化するといわれています。その後の気管⽀喘息との関係性も指摘されています。
⽇本では年間12〜14万⼈の2歳未満の乳幼児が RS ウイルス感染症と診断され、そのうち3万⼈が⼊院を必要としています。しかし、有効な治療薬はなく、治療に難渋することがあります。また、月齢別の入院発生数は、生後1~2ヵ月時点が最も多いとされています。
基礎疾患のない乳児をRSウィルスから守るために、妊婦さん向けのRSウイルス母子免疫ワクチン(アブリスボ)が開発されました。妊婦さんに接種することで、胎盤を通して胎児へ抗体が移行し、乳児のRSウイルス感染症による下気道疾患の発症と重症化を予防します。
下記もぜひ参考にしてください。
・日本小児科学会 「RSウイルス母子免疫ワクチンに関する考え方 」
・日本周産期・新生児医学会 「妊婦に接種するRSウイルス母子免疫ワクチンについて 」
接種対象 | 妊娠24週〜36週の妊婦さん(推奨は28週から) |
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投与方法 | 筋肉注射、1回投与 |
費用 | 33,000円(税込) ※自費での接種になります |
持 ち 物 | 母子手帳 |
ご 予 約 | 外来受診時、または、お電話で予約ができます。 06-6722-4771(代表) |
妊婦健診と合わせてのご予約も可能です。
他院へ通院中の妊婦さまでも接種を受け付けています。
詳しくは、産婦人科外来、または、お電話でお問合せください。
百日咳ワクチン(トリビック)
百日咳の感染者が全国で増加しています。
大人の症状は主に「2週間以上の長引く咳」や、「突然咳が出て止まらなくなる状況」とされていますが、症状の程度は様々です。
生後6ヶ月以内、特に、百日咳含有ワクチン接種前の乳児への感染例が多く、特に重症化しやすいといわれています。
「トリビック」は百日咳・ジフテリア・破傷風を防ぐ三種混合ワクチン(不活化ワクチン)です。2006年に小児の予防接種用として承認され、2016年から年齢制限なく接種できるように変更されました。
不活化ワクチンは妊婦・授乳中にも安全に接種ができるワクチンです。また、トリビックの添付文書上、妊婦への予防接種が可能です。最近の厚生労働省研究班により、妊婦へのトリビック皮下接種の安全性と乳児への百日咳に対する抗体移行が確認されています。ただし、現時点では、妊婦へのトリビック皮下接種による乳児百日咳の重症化予防効果は証明されていません。
参考文献
・日本産科婦人科学会 「乳児の百日咳予防を目的とした百日咳ワクチンの母子免疫と医療従事者への接種について 」
接種対象 | 当院通院中の妊婦さん ※ワクチン入荷数が限られているため、申し訳ありませんが他院出産予定の方は接種できません。 |
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接種時期 | 妊娠27週〜36週 |
投与方法 | 皮下注射、1回投与 |
リスク・副作用 | 注射部位の痛み、腫れ、赤みが出ることがあります。 まれに発熱、倦怠感、アレルギー反応(発疹、かゆみ)などが起こる可能性があります。 極めて稀にアナフィラキシー(重篤なアレルギー反応)を起こす場合があります。 |
費用 | 5,000円(税込) (任意接種、自費) |
持 ち 物 | 母子手帳 |
ご 予 約 | 外来受診時、または、お電話で予約ができます。 06-6722-4771(代表) 妊婦健診と合わせてのご予約も可能です。 |
※全国的にトリビックの需要が急増しており限定出荷となっています。
接種を希望されても納入状況によってはお断りする場合もありますので予めご了承ください。
当院では、RSウイルス母子免疫ワクチン(アブリスボ)と3種混合ワクチン(トリビック)の接種間隔を1週間以上空けることにしています。
詳しくは、産婦人科外来、または、お電話でお問合せください。
HPVワクチン(子宮頸がん予防ワクチン)のキャッチアップ接種
HPVワクチン(子宮頸がん予防ワクチン)キャッチアップ接種を取り扱っています。
子宮頸がんとは?
子宮頸がんは、国内での患者数・死亡数が増加している病気です。特に20~40代の子宮頸がんが増えています。子宮頸がんの95%以上はヒトパピローマウイルス(HPV)の感染が原因です。
HPVワクチンとは?
子宮頸がんの原因となるHPVの感染を予防するワクチンです。これまでに2価、4価のワクチンが接種されてきましたが、2021年には9価ワクチン(シルガード9)が販売開始となりました。公費接種が可能なこの機会にワクチン接種を受けましょう。
予防効果
特に6/11/16/18/31/33/45/52/58型のHPVをカバーするシルガード9は、子宮頸がんの原因となるHPV型の約90%を防ぐ効果があります。
接種するワクチン | シルガード9 (9価HPVワクチン) |
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対象者 | 【キャッチアップ接種】(HPVワクチンの接種を逃した方) ①接種時に東大阪市に住民登録のある方 ②平成9年(1997年)4月2日~平成20年(2008年)4月1日生まれの女性 ③過去にHPVワクチンの接種を合計3回受けていない方 ①〜③をすべて満たす方が対象となります。 ※初回投与を9月までには完了させ、令和7年(2025年)3月31日までに複数回のワクチン接種を完了させる必要があります。 (対象期限を過ぎると全額自己負担になります。) 詳しくは下記をご参照ください。 |
投与方法 | 筋肉注射、1年以内に3回投与 |
持 ち 物 | ・母子健康手帳 ・予防接種済証や過去のHPVワクチン接種歴のわかるもの ・すこやか番号のわかるもの ・健康保険証またはマイナンバーカード ・診察券(当院に受診されたことがある方) |
費用 | 公費のため自己負担なし |
予約方法 | 下記までお電話ください 06-6722-4771(代表) 接種は月~土(祝日除く)となります。 |