お産は生理的な現象です。正常に進みさえすれば、決してこわがる必要はありません。ただし、出産の時間はかなりの個人差がありますが、長時間、陣痛と娩出時の苦しみに耐えなければならないのも事実です。それだけに、この大変なときを乗り越えて、赤ちゃんを抱いたときのすばらしい喜びと充実感は、女性にしか味わうことのできない特権でもあるのです。
少しでも楽に出産できるよう、マザー教室で教わったことや妊婦体操を充分に練習しておきましょう。また、あわてたり、必要以上に心配したりすることのないよう、お産の流れをしっかり理解しておくことも大切です。赤ちゃんを産むのはあなた自身ですが、決して1人ではありません。看護師、助産師と二人三脚のつもりで、さあ、自信をもって落ち着いて出産に臨んでください。
娩出力(陣痛といきむ力)、産道(赤ちゃんや胎盤が通る道)、胎児の三つを分娩の三要素といいます。これらの組み合わせによって、安産か難産かなど、お産の進行が左右されます。たとえば、赤ちゃんが大き過ぎる、骨盤が小さい、陣痛が弱い…などの問題がある場合には正常分娩ができなくなり、帝王切開になる場合も。ところが、自然とはよくできたもので、ほとんどの女性は、この組み合わせがうまくできていて、スムーズに進行するようになっているのです。
どんなお産がしたいかしっかりと計画を立て、心身の準備をしましょう。
分娩時にはさまざまな体位を工夫してみましょう。
パートナーの協力は何よりの力。助産師も一生懸命お手伝いします。